”コーヒー肥料”のきっかけ
コーヒースタンドを営む中で沢山のゴミが出てくる。
プラスチック製のゴミや梱包用の袋
紙コップだって内側はコーティングされていて再利用が難しい物が多い。
その中でも多いのがコーヒーカス。
仮に1杯約14gを1万杯提供したら、140,000g=140kg
かなりの量になりますよね。
コーヒーの生豆は、土から生まれて木となり、コーヒーの実がなり、
最適な精製方法を施して我々ロースターの手元に届きます。
コーヒーはたくさんの労力の果てに生まれた物だからこそ土にかえり、
新しい作物の糧になれたら嬉しいなと思い”コーヒー肥料”の試作をはじめました。
コーヒーカスが野菜や果物に生まれ変わり、コーヒーとのペアリングやアレンジができたらとても楽しい!!
↓柑橘系とクラフトジンにミルクとエチオピアのコーヒーを合わせたアレンジコーヒー
コーヒーの肥料化
そもそもコーヒーカスは肥料に向いているのかいろんな情報を調べてみると
そのまま使用すると作物の成長を阻害することがわかりました。
ただ以下のメリットとデメリットが出てきました。
◉メリット
・害虫が寄りつきにくい
・微生物が繁殖しやすい形状
◯デメリット
・微生物が嫌う性質の窒素がある
・作物に向いている栄養素が少ない
このデメリットをクリアするには、コーヒーカスを一度枯らす必要があります。
これは嫌気式発酵を行い白カビを発生させながら、コーヒーカスを枯らしてます。
これにより、微生物が嫌いな性質をなくすことができます。
今回の試作では約1年無酸素状態で発酵を行いました。
※好気式であればもっと早く肥料化を促すことができます。
そして、作物に最適な栄養素を牛糞や米糠などを混ぜて最適な肥料にします。
今回は米糠+コーヒーカス
そして今年からトマトを対象にコーヒー肥料が効果あるのか実験スタートします。
①通常の物
②コーヒーのチャフとコーヒー豆を土に混ぜた物
③コーヒー肥料を混ぜた物
トマトの量、サイズ、皮の厚み、甘さ、果肉の質、糖度
苗の成長速度、害虫の被害具合
などを中心に検証して参ります。
また、ブログにて経過を掲載していきます。
そして、検証結果が良ければ家庭菜園用や農家さん向けにコーヒーを使った新しい循環の輪を広げて行けたらと思っています。
もしこのブログを見てご教授いただける方や賛同いただける方がいればご連絡ください。
新しい循環を楽しみましょう。